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2000/09/29 Fri 曇 やや暑 「NA-GO-YA」


このノートを使い始めてから半年になるので、半年に一度の恒例行事として昨日はシステムの再インストール作業にはげんでいました。面倒でもこの作業を行うことが、結局はWindowsを常に快適に利用することへの早道なのです。というわけで、その作業に全部で6時間くらいかかってしまいました。だから昨日は日誌を更新できなかったのであって、面倒だから更新しなかったわけではありませんよ。などと。

今日は思いつきで名古屋へ出かけます。特に目的はないのですが。しかし電車で行くと学割を使っても往復3000円はかかってしまうので、時間はかかりますがバイクで行くことにします。時間は倍以上かかりますが、往復にかかるのはガス代1000円くらいです。というわけで、10:00くらいにのんびりと出発。浜松からずっと国道1号を西へ行こうかと思ったら、岡崎から先が大渋滞で、とてもこのまままっすぐ行く気にはならず。さっそくコンビニに立ち寄って代替ルートを手動検索すると、一本北側にあたる県道56号名古屋岡崎線というのが使えそうなのでそちらへ回ります。

うわ、こっちはかなり快適ですよ。さらにそのまま平針や八事を経由して名古屋市中心部へ接続しているので、市南部へ接続する国1より使い勝手も良いみたいです。というわけで、浜松から名古屋市街へ行くには、国道1号で岡崎まで行って、その先は県道56号へ回るのがベストルートでしょうか。

このルートだとVillege Vanguard本店のすぐ近くを通るので、ついでに寄っていくことに。何年ぶりでしょうか。3年、いや4年ぶり? 本店といっても店自体はそんなに大きくなく、後発の店舗、特に長久手町にあるEAST店に比べると見劣りしてしまいます。しかしさすが長年営業しているだけあって、店内の書籍密度はかなりのものです。求めるものは、雑誌「STUDIO VOICE」が電子ゲームを特集した1999年1月号です。EAST店まで行かないとダメかな、とも思いましたが、なんのなんの、余裕で2冊も置いてありましたよ。あと、本店のうらやましいところは、深夜1:00まで営業していることです。浜松アクトシティ店なんか8:00に閉まってしまいますから泣けてきます。

Villege Vanguardと私の出会いが悲劇だったのは、初めて入った店舗が、おそらく全店舗中最大のEAST店だったことです。おかげで、全国に展開されているインストア型の店舗を見ても何だか物足りないという印象しか受けないのです。幸いにも、通っていた高校のすぐ近くにPAPA店というなかなかいい店舗があったので、そこには学校帰りに足繁く通っていました。PAPA店は書籍の割合が比較的少なく、雑貨にかなりのスペースが割かれているので、一番最初何気なしに入ったときにはVillege Vanguardの一店舗だとは気づかなかったような気も。

店内にいると日が暮れてしまうので、求めるものを見つけたらすぐに購入して店を出ます。東山公園の裏を通って八事に出ると、わたくし生誕の地、名古屋第二日本赤十字病院が見えてきます。この病院、大きな病棟の増築を重ねていて、周辺一帯はあたかもビル群のようです。以前、所用でこの病院に勤める方の部屋を訪ねたことがあるのですが、とにかく長い廊下を延々と歩き、その間に渡り廊下が3つくらいあったような気がします。そりゃ、こんなところで生まれたら都会の喧噪好きに育つわけですよ。

また、この周辺にはいくつも大学があり、バカ学生が好んで入りそうな店が数多く立ち並んでいます。いかにも学生街ってやつです。さらにしばらく進むと、名古屋市内の桜の名所の一つである山崎川を渡りました。20年以上前、私がまだ数ヶ月の乳児のころ、父親と母親と私は、山崎川にほど近いアパートに住んでいたそうです。この周辺を通る度に、自分はこんな素晴らしい場所で生まれ育ったのに、何で今はこんなところで現状に甘んじているのかと悲しくなり、思わず涙が出そうになります。しかしここで泣いていて学校帰りの妹に出くわしてしまったりしたら大変なので涙をこらえます。


そんなこんなでやってきました名古屋市中心街の栄・矢場町。……何かが違う。いや、新しい店がどんどんできてしばらく見ないうちに変わったなー、とかそういうことではなく。何かこう、街の地面からドクドク来る躍動感というか、そういうものが感じられない。受信できるのは「サー」というホワイトノイズのみ。そして次に、何だか自分がすっごくダメダメに思えてくる。何とも形容しがたい感覚に身を包まれ、ちょっとしためまいを感じながら大須の電気街へ逃げ込みます。

幸い、ここまで来ればいつもの調子を取り戻します。ジャンク品の古いPC用パーツを見たり、中古ゲームソフトを見たり、中学校の頃から変わらない行動形態が脳にローディングされていきます。何も見つからなくても幸せな時間が過ぎていくというわけです。

大須のゲームショップと言えばドルフィン山本ですが、うわっなんじゃこりゃー。第1アメ横の反対側の店舗ですが、何か知らんけどムチャクチャきれいになってるじゃないですか。まぁ知らない人に説明してもあまり意味がないと思うので、知ってる人は自分で行ってみてください、っていうかひょっとしてこんなこともう常識? あと、パチモン系ショップ(?)として独自の客層を持つワールドプロックスが店舗改装のため在庫処分ということで、PCエンジンの「スナッチャー」を1490円、NINTENDO64の「ゼルダの伝説 時のオカリナ」を1190円で購入。安。

到着したばかりのときの違和感はだいぶ解消されてきました。よく考えてみれば、まともに名古屋の街を歩くのもこの日以来のことで、丸半年も来ていなかったので、名古屋の街の空気の吸い方をすっかり忘れていたようです。受信する周波数を間違えていたというか。何も変わっていない、変わったのは自分のほうだ、ということに気づいたときは少々ダウナー入れましたが、まあ忘れた感覚はまた取り戻せばいいこと、勇んでHMV栄へ。

フラフラフラーと売場を見て回れば、げ、POLYSICSのニューアルバム「NEU」が島にピックアップ陳列されています。うーん、あんまり聴きたくないけど一応聴くか、と試聴。やっぱり聴かなきゃよかった。もう全然「来ない」。HMVのフリーペーパーを読むと、POLY-1こと(←こんな呼び方はもう忘れられてるのか?)ハヤシ君のコメントが載っていて、シンセベースを生に置き換えてみたら自分の求めている音が出せた、というような内容のことを言っていて、この時点でもう私とは交渉決裂ですね(何の交渉?)。聴けば聴くほど私の中のPOLY熱は冷めていき、あっという間にPOLYSICSも「その他大勢」バンドの仲間入り。

っていうか、メジャーデビューのシングルを聴いたときに、もうこうなる予感はしていたので、いまさらショックもそれほどないのですが。7月のライブに行ったときもすでに冷めモードになっていたのですが、ただあのときはメガネが壊れたから、そのせいで評価にネガティヴなバイアスがかかっちゃいかんな、と思って、あえて悪いようには書かなかったわけで。その日の日誌には「最後の2曲はステージが突っ走ってしまって、オーディエンス側がついていけなくなっていてような気がします。」という表現がありますが、これは間違いで、正しくは「ステージは私とは違う方向を目指していて、大部分のオーディエンスはそれを好んでいたようですが、ワシゃもう降りるわ」。

新譜の代わりに、POLYSICSのライブ素材の中では最も初期にリリースされた「POLYSICS LIVE AT newwave」(VHS)を購入。これで、このとき以来割と続いていたポリ生活に一応の区切り。あ、これで冬のライブ行く金が浮いたよ。良かった良かった。こうやってどんどん自分の感受性のストライクゾーンを狭めていくのは良くないような気がして、いやそれで実際に「聴くものがないー」とうなっているわけですが、そういう気持ちが飽和したころに、ちゃんとMOTOCOMPOみたいなのが来て救ってくれるわけで。世の中まだまだ捨てたもんじゃないっすよ、そこのお兄さんお姉さん!


我が心のレコード店、バナナレコード栄本店へ。特に気負うこともなくいつものようにラクーな気持ちであさります。で、本日購入したものは以下の通り。

  • ザ・ナンバーワン・バンド「もも」(LP)800円
  • ザ・フォーク・クルセイダーズ「帰ってきたヨッパライ」(EP)600円
  • フィンガー5「恋のダイヤル6700」(EP)600円
  • 水前寺清子「三百六十五歩のマーチ」(EP)400円
  • 狩人「あずさ2号」(EP)300円

栄から大須方面へ戻るついでにパルコへ。ここもまた館内けっこう変わっていますな。島村楽器は楽譜売場が移動して明るくなって本屋みたいです。タワーレコード名古屋パルコ店は邦楽コーナーが大幅に配置換えされていて最初ちょっと迷いました。で、試聴機でちょっとピピッと来たのがあったので即買いしてみました。ヤング100Vというグループの「100V夫人」というミニアルバムなのですが。後で帰ってからゆっくり聴いてみたところ、見事にハズした模様。私はあまりヴォーカルに頓着しないタイプなので、試聴の時に声を全然聴いていなかったみたいなのですが、後から聴くとこの声がちょっと受け付けられなくてバツ。誰かこのCDほしい人、あげます。

知らないうちに、大須に中華料理店「味仙」の新店がオープンしていました。先日名古屋を通過しただけのときもわざわざ食しに行ったように、私は味仙の台湾ラーメンが高校生の時から大好きです。それが大須に寄ったついでに食せるとはムチャクチャ嬉しいですねぇ。新しくできたといっても、店の人に聞いてみたところ、もう開店してから1年ちょっとになるようで、私が気づかなかっただけでした。電気街からは少々離れた場所なので。いつものように台湾ラーメンと青菜炒めを注文。青菜、藤が丘の店舗に比べてちょっと少なくないですか。

7:00を回り、もうすっかり日も暮れたのでそろそろ帰途につきます。行きと同じように岡崎までは県道56号を、岡崎から浜松までは国道1号を進みます。昨日あまり寝ていないのと今日歩き回った疲れで、次第に眠たくなってきます。いかんいかん、このままでは居眠り運転になってしまって危険です。何気を紛らわせないといかんということで、周りの風景に気持ちを集中してみます。「ラーメン○○亭……ラーメン屋か」「三菱石油……ここの店、日石三菱の名称がどこにもないな」「J チンコ……そうか、Jチンコか……」は、Jチンコ?

Jリーグ、J-POP、はたまたJ文学なんてのも最近はありますが、何ですかJチンコってのは。私はこの手のシモネタには弱いのでそんなの知りませんよ。っていうかまぁ写真を見ていただければ分かる通り、パチンコのパの字のネオンが半分消えていただけというありがちなオチなのですけどね。それにしても、睡魔というものは恐ろしいもので、この「J チンコ」をパッと見た瞬間は本当に「ふーん、Jチンコね」と納得してしまいました。この後すぐにコンビニに寄ってコーヒーとガムを購入した次第。っていうかJチンコのおかげですっかり目は覚めてしまったのですけどね。

J チンコ

これまで混雑していなかった試しがない豊橋市街ですが、夜の9:00過ぎとあって流れは快調です。っていうか快調すぎて、制限40km/hのところをぬわわkm/h前後でぶっ飛ばしていく車(私含む)も多くて恐ろしい。工事の跡とかで舗装がボコボコの部分も多く、なおかつ私のバイクは車重が軽いので、このスピードで走るとけっこう跳ねて恐怖です。行きに比べれば帰りはおおむね流れもよく、3時間ほどで浜松まで帰ってきました。高速を使えば1時間の道のりですが、まぁ特別な用事がないときはその分節約して何か購入した方がいいわけで。

っていうか何で半日名古屋にいただけでこんなに書くことがあるんですか。書きすぎですよ。っていうかそんなあなたは読み過ぎですよ。今日の日誌の冒頭「このノートを使い始めてから」を記述ときから、今記述しているここをここまでどれだけ時間かかってるか想像できます? 3時間ですよ3時間! この日誌書く時間だけでまた名古屋まで行けてしまいますよ。っていうかもうすぐ朝の6:00ですよ! ああバカらしいバカらしい、日記なんてやるもんじゃないやるもんじゃない。というわけで読者のみなさんもぜひ一度は生活記述型日記にチャレンジしてみてくださいね。チローン(任天堂TVCMの締め音)。


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