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2001/06/10 Sun 曇のち雨 蒸暑 「刹那の出来事」


おおっと起きるともう10:30、危ない危ない危ない、今日は先日筆記試験を受験したアスキーの一次面接であります。朝飯バクバク食して駅までダッシュして山手線に転がり込んで受け身を取りつつ新宿で乗り換えて地中深く深くを走る京王新線にしがみついて初台へ。先日の筆記試験では大勢の人がいたのですが、今日伺ったところは応接室や会議室ばかりの階で、しかも誰もいなかったので、水を打ったように静かです。……って、一人しかいないのに「水を打ったよう」って激しく誤用じゃん。

息を切らしつつ到着したのは予定時間の5分前で、いつもながら余裕たっぷりの計画行動です。エレベータ前のロビーには社員の方も順番待ちの志望者も姿はなく、本当にこの階で良いのか心配になってきます。が、しばらくして、筆記試験のときに司会をしていた人事部の方がやってきて、部屋まで案内していただきます。通された小さい部屋の真ん中には低いテーブル、それをはさむ形で黒い革張りの長イスが向かい合っています。そしてご対面するのは人事部長。

面接官は、人事部長と先ほど案内していただいた方のお二人。今回の質問は「1分間自己アピール」「どんなパソコン誌を読んでますか(具体名を挙げて)」「他によく読む雑誌は」「アルバイトはされてますか」「誌面ではどんな内容をとりあげていきたいですか」「職種別採用はしていないけどよろしいですか」と、特別ぶっ飛んだ質問が来るようなことはなく10分少々であっさり終了。

「日高さんのほうから質問があればどうぞ」「えーと……ちょっとクリティカルな質問かもしれ」「どうぞどうぞ」「先日、創業者の西さんが経営から正式に退かれたりと、経営陣の入れ替わりが新聞等で報道されていましたけど、それに伴って社内の雰囲気が変わったようなことは」「ありません(即答)」「全くないと」「会社というのは常に変わり続けるものですし、今回もマスコミでは大騒ぎされているようですが、ある日突然こうなったのではなくて、これまでいろいろ議論してきた結果に過ぎません。西はこれまでもアスキー社内の枠を越えて、東工大やMITの教授をしたりして活躍していますし。もちろん西は今でもアスキーの一員で、創業者であることに変わりはありません」

「他に何かありますか」「先日の説明会で先輩の社員の方々が前に立ってお話をされましたが、毎年行われているのでしょうか」「その年によりますが、去年もあんな形だったと思います」「いや、社会人1年生がああやって学生に話をできるのはいいなと思いまして」「日高さんだったら何を話されます?」「え、えーと、とにかく、この時期だけど『落ち込むな!』と」「何で落ち込んでいる学生がいるのかな?」「そろそろ内定が出ている学生とそうでない学生の量が逆転して、内定のない学生のほうが少なくなってくるからではないでしょうか」「日高さんご自身は内定は?」「まだゼロです」「落ち込んではいないの」「全く落ち込んでおりません」ハイ、夢見る粘着厨房の一員death!

室内にいたのはわずか15分ほどで、えっもうおしまいですかというくらいあっけなかったです。でもなんか楽しかったですよ。もっと無茶で電波なことガラガラ吐き出せればもっともっと楽しかったのでしょうが、礼儀正しくそれをするのはやはり難しい。あと、話に熱中しているときは相手の目を見て話せるのに、ありがとうございますとか言うときにあんまり真っ直ぐ相手のほうを向いていないかもしれないということに気付いてこりゃちょっとやばいですな。だから「日高君って、意外と冷たいね」とか言われるのか。まぁ2〜3年前まではありがとうも言えない人間だったので(たぶん現在に比べて回数比10分の1も言えていない)、確実に成長はしているのですが。

大戸屋高田馬場さかえ通り店でいわトロ丼(590円+大盛60円)を食して、夜は事務所へ。TMネットワークのデビュー当時のビデオクリップを鑑賞(させられ)。YMOの『君に、胸キュン』の映像にも近いマジメなけだるさがあって、見ている間全く身動き取れず。中央線終電で帰途に。近くにいた男女、自転車通学途中の女子高生の短いスカートについて議論。「あれだけ短けりゃ見えてもしゃーないじゃん」「そーだけど、見られたいわけじゃないもん」「でも実際見えてるものは」「それは、スカート目で追ってるから見えるんだよ、追ってなきゃ見えない!」……申し訳ない、追ってます。


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