天竜浜名湖鉄道全線走破


 ASTY復活2号では、8月28日に浜名湖周辺の山へ出かけるということで、静岡からも比較的近く、私もぜひ参加したいと思ったのですが、あいにくその日は用事が入っていて参加できませんでした。ところが、9月5日になって「8月28日は天候不順のため出かけられず、明日行くことになった」と連絡があり、悪運強く久々にASTYメンバーと山へ行くこととなったのです。

 山歩きの部分は他のメンバーが書かれていると思うので、ここでは、私の個人的な行動の部分について書かせていただきます。

 当日も天候がかなり微妙な状態でしたが、そこはASTYですからもちろん強行であります。私も5:30には出かけて、6:00静岡発の東海道線に乗って西へ向かいます。

 JRも名古屋周辺では、アルミボディーの近郊型車両がすっかり主流となり、緑と橙のツートンカラーの車両は少なくなりつつありますが、静岡−浜松間ではまだまだ現役です。熱海・東京行きの上りなどはきれいなアルミの車両ですが、それ以外の多くはあのミカン色なのです。

 今回は、愛知県と静岡県の県境の駅「新所原」がスタート地点です。静岡から、焼津−藤枝−島田−掛川−袋井−磐田−浜松と、静岡県中西部の市をほとんど通り越し、一番西側の湖西市までやってきました。県内とはいえ1時間半以上かかりました。後で気付いたのですが、静岡から新所原は100kmを超えていて、学割が有効だったのでした……。

 新所原に着くと、ちょうど反対側のホームに名古屋からASTYメンバーが到着したところでした。その場で合流し、ここから天竜浜名湖鉄道に乗り換えます。

 天竜浜名湖鉄道は総延長67.7kmで、掛川から天竜を経由して湖西の新所原までを結びます。駅の数は37とかなり多いですが、そのうち有人駅は掛川と新所原を含めても11駅で、さらにそのうちのいくつかは委託駅員という、ほとんど無人駅ばかりのローカル路線です。架線はなくディーゼル、また後乗前降のワンマン方式、いわゆる「レールバス」というやつです。名鉄でも確か足助の方に一部あったと思います。

 新所原に着いたばかりなのですが、帰りはそのまま掛川へ抜けようか、それとも来た所をそのまま戻るか迷っていました。そこで目に入ったのが、途中下車自由の片道一日乗車券「みちくさきっぷ」でした。これは、1200円で終点まで乗車できて、しかも途中下車は自由という非常にお得感の強い切符でした。実際、普通の切符で新所原から掛川まで行こうとしても1280円かかるので、この1200円という安い料金設定は何かおかしいような気もするのですが……。まぁ観光客以外は全線乗ることなどないからでしょう。

 ASTYの目指す駅は「西気賀」です。駅員氏に告げると、「西気賀かねー、何もないとこだけどねぇ」と言われてしまいました。さすが「安心・快適」がキャッチフレーズの天竜浜名湖鉄道、あらかじめ何もない所だと言ってくれると安心です(?)。

 確かに西気賀付近には大々的な観光名所はありませんでしたが、現在開発が進んでいる街のようで、新しい大きな道路があったり、たくさん並んだ建て売りの住宅があったりしました。また、後で浜松出身の連れに聞いたところ、西気賀駅のすぐそばにあるうなぎ屋は大変うまいと地元では言われているということです。もちろん我々ASTYにそんな経済的余裕はないので、土産物も何もなしです。

 さて、山歩きの部分の話はここでは割愛して、早くも帰りの話です。西気賀駅でASTYの編集会議をして、皆さんは再び新所原へと帰っていきましたが、私は先程の「みちくさきっぷ」を利用し掛川へ向かいます。

 釣り竿を持って乗り込んできた地元の子供たちに「おー、釣れたか?」と運転手が声をかけるなど、いかにもローカル線な感じで電車は進んでいきます。もとい、電車ではありませんでしたね。

 途中トンネルも多く、山あいを縫って行くような感じでしたが、後から地図で確認してみたところ、それほど山の方を走っているわけではなかったようです。一部は浜松市内を通過している所もありました。つまり、静岡にはちょっと奥へいけば見られる自然がまだまだたくさんあるということのようです。

 実は、車内では山歩きの疲れのせいで眠っていた部分が多かったので、タイトルに「全線走破」とは書いてありますが、あまり詳しくは覚えていないのです。そのためこのくらいしか書けないのですが、お許しを。

 最後に、掛川に住む連れの家の最寄り駅で途中下車して電話すると、わざわざ駅まで来てくれてしばらく話していました。掛川というと新幹線の駅もあり、静岡県の中でも比較的都会の方かと思っていたのですが、JR掛川駅周辺以外は広大な田園地帯もあり、我が尾張旭市よりもカントリーサイドでありました。

 そして、再び天竜浜名湖鉄道に乗り、終点の掛川駅です。東海道線に乗り換え、静岡へ帰ります。今回は奇跡的に静岡行きでアルミの車両がやってきました。

 天候はあいにくの雨でしたが、久しぶりの山歩きで楽しかったです。Web上の私のページにもこの一日の様子を書いておきましたので、お暇な方はご覧下さい。

http://www.geocities.co.jp/Berkeley/3103/9809/980906.html

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