2000/10/15 Sun 曇時々雨 やや暑 「大電波祭」
今日は大電波祭へ参加するため東京へ。オールナイトイベントなので(っていうか夜7:50過ぎたらその日のうちには浜松へ帰れません)、あまり朝早く出発すると最後まで持たない可能性が高いため、今日はかなり遅い出発です。っても、10:20の列車に乗ろうとしていたのですけど、いつもなら駅まで余裕で間に合うくらいの時間を見込んでうちを出たにもかかわらず、なぜかギリギリ間に合いませんでした。その後の列車は連絡が極めて悪く、結局ちょうど1時間後の浜松11:20発−東京3:40着。到着しても、非常に中途半端な時間でどうしようかと思案しましたが、結局秋葉原へ。 さすが日曜日ということでなかなかの人出。しかし小雨がパラついてきて湿度も高くなってきました。分かる人は分かると思いますが、雨の電気街は普段に輪をかけて大気汚染が激しいです。そんな中では、あまりジャンク漁りをする気もなく、LAOX ザ・コンピュータ館等の無難な大店舗へ。新発売されたMacromedia FLASHのバージョン5が島になって陳列されていたりしましたが、こんな完全プロ向けの難しいソフト、一般向けに山積みして誰が購入するのでしょうね。 あまり時間もないのですが、ついつい惹き付けられるように、アングラテクノショップ秋葉原eARSへ。外観は「CompuAce」という小さなジャンク屋なのですが、店の中にはテクノキッズ垂涎のその手のCDが満載です。GFK RECORDSの作品の中でこれまで置いていなかったやつが入荷していたので購入。来てみてよかった。秋葉原駅の立ち喰い屋で夕飯にカレーを食して、それから新宿へ。 歌舞伎町のトークライブ居酒屋「LOFT/PLUSONE」へ。到着したのはイベント開始直後で、中は既に超満員です。空いている席は最前列のド真ん中だけでした。ここってゲーム批評主催イベントのときに座ったのと同じ場所じゃん。目の前にステージ側用のモニターがあって、ちょっと前が見にくいのです。 ステージでは、司会進行役の田中デジタルホン准将(OACすこやかインターネット主宰)をはじめとする「人権侵害軍」関係者の方々のトークで早くも白熱しています。本日最初のコーナーは「キラキラメロディ学園大研究」と題して、バンプレストとニッポン放送の共同 「ここで緊急企画です」と突然のアナウンスが入り、ステージ上には「全国童貞連合」会長と副会長が上がります。全国童貞連合は、日本初いや世界初の童貞相互支援組織として互助活動をしている、最近にわかに人気となりつつある団体であります。なんと本日は、全童連会員1名を近くのコスプレ風俗に送り込み、全童連を卒業させてあげようという一大企画です。 早速本日コスプレ風俗に赴く会員の紹介がありますが、いきなり「じ、実は、あんまり金ないんですよ……」とダメじゃんな告白。そこで、「この哀れな童貞に風俗資金を恵んであげよう」ということになり、「ご理解のあるお客様はぜひステージのほうへ銭をお投げ下さーい」との声が入ると、みなさんステージに向かって小銭を投げる投げる。中には1000円札を手渡す人も現れ、あっという間に1万円以上の金額が集まるという素晴らしさ。「童貞万歳!!」の三唱とともに会場を出発していきました。ちなみに、この大電波祭の最中、「万歳」は全て「マンセー」と発音されます。 引き続きトークイベント。田中デジ氏「しかしですねぇ、活動を進めれば進めるほど、会員が少なくなってしまうというすごい組織ですね」全童連副会長「そうなんですよ。僕も童貞を捨てる機会がないわけじゃないのですけども、幹部が童貞辞めるわけにもいなかいじゃないですか」「ハハハ、もはや職業意識ですねぇ」「はい、プロの童貞ですね」などと爆笑トークが続きます。全童連会長と副会長、ホント女がいないほうが不自然なくらいの風貌の方なのです。童貞よもっとポジティヴになれという主張を貫くため、プロ童貞として全童連を率いるとは、まさに漢と書いて男。 |
1時間ほど全童連トークの後、先ほどの会員が風俗から帰ってきます。といっても、さすがに本番行為ではないのでまだ準童貞ではありますが。それでも一応めでたく卒業式を行い、会長は「また会員が一人減ってしまった」と嘆きながらも、最後に会場の全員で全童連テーマ「やりたいよォー! うォー! うォー!」を唱和して、「童貞解放!」のシュプレヒコールで全童連イベントは終了と相成りました。 休憩を挟んで、神保町の北朝鮮グッズ専門店「レインボー通商」の宮川社長を迎えて、北朝鮮・同人・革命・政党グッズオークションの始まりです。早速、金日成氏と金正日氏が写っている大判の写真が登場。社長「これは珍しいものですよ。現地でもこのレベルのものはなかなか手に入りませんねぇ」などと商品解説を加えます。それにしても3000円とか5000円とかすごい値段の上がり方です。日本共産党の選挙ポスターが出ると、客席から「ウヒー! 不破萌え萌えっス〜」などという声が次々に聞こえ、「萌え」の言葉の使い方に驚愕します。その他にも、幸福の科学出版の書籍、ホモビデオ「PaPa裸痴(パパラッチ)」、赤塚不二夫の幻の名著「狂犬トロツキー」、W杯サッカー北朝鮮チームのピンバッジ等レア商品のオンパレードです。 オークションが終わると、増田人権侵害軍中将・吉田単車(たんぐるま)人権侵害軍上級大将、そして仕手株野郎氏がステージに上がり、「コスプレアイドル高坂れんむ大研究」「ゲーム業界裏話」コーナーです。……っていうか内容がヤバ過ぎて書けません。高坂れんむなんて、その筋では超有名っていうか強烈な存在ですが、うちのページ見にきている人はほとんど知らないでしょうし。それにしても仕手株野郎氏、「ですからセガが、いやすいませんS社が」とか言っていろいろなことをバラしてしまうのですが、どれだけ周囲に乗せられても本当にヤバいことは絶対にバラさないところがさすがと思いました。あと、「この業界では2chで自分への批判スレが立ってこそ一人前」は名言でした。 そろそろ終電なので多くのお客さんは帰っていきます。もうこのあたりで0:30くらいになっているのですが、会はオールナイトで続きます。続いてはマルチ商法で買わされたというノニジュースの試飲会です。紙コップに少しずつ分けられ、会場の全員にふるまわれます。万病に効く健康食品としてあちこちで宗教まがい(失礼)の宣伝が行われているこの飲料ですが、うわさに違わぬ強烈な味、強烈なにおい。その他にも怪しげなドリンクや錠剤(?)の数々を試飲・試食して。口の中が耐えられなくなったので店にビールをもう一杯注文。 その後も、地方コミケの現状について考えるとか、「民族の意志」突撃隊の活動を撮影したビデオの鑑賞会とか、とにかく多彩な内容だったのですが、このころになるとさすがに眠くて、あまり詳しい内容は覚えていません。3:30に田中デジ氏から「そろそろ時間だからあれやってお開きにしよう」との声がかかり、人権侵害軍関係者全員がステージに上がってインターを歌い、「コミケット準備会は即刻解散しろー、でもヨネやん(米沢代表)は好きだけど」のシュプレヒコールでお開きとなりました。 いやー本当に面白い催事でした。特に、田中デジタルホン氏があんなにすごいエンターテイナーだとは知りませんでした。とにかく声がでかくて司会がうまい。また、人権侵害軍の方々は、アニメにゲームにコスプレにネットバブルに北朝鮮に革命に政治に世界情勢に電波に、本当によく勉強されていて詳しい。そして何といっても同人誌への愛情が並大抵ではない。また、会場のノリもすごい。「マンセー!」「異議なし!」「逝ってよし!」「人権侵害だ!」と、とにかくその手の用語を駆使してステージと共に会場を盛り上げる。素晴らしい空間でした。 何も喰わずにジョッキで5杯ほどハイネケンを飲用したのでやや頭が痛いですが、4:00に閉店なので外へ。コマ劇場前の角のうどん屋でうどんを食して、ふらつく足で新宿駅へ。ちょうど入口のドアが開場されたところでした。誰もいない早朝の駅。ベンチのない11番線ホームでポツンと立ったまま、なぜか私は少しだけ涙を流していました。いや、理由はないのですけれど。 |