98/11/03 Tue 快晴 やや暑 「自転車でGO!(富士由比から日本平強行編)」
- 夏休み中に大井川へ自転車で行き、いつか富士川へも行こうと思っていたのだが、用事があったり天候に恵まれなかったりで行けなかった。その夢(というほどのものでは全然ないのだが)がやっと今日かなう。
- ところが起きたのは9:00であった。飯を喰ったりしているうちにさらに時間は過ぎ、結局出発は10:30。全くナメた話だ。前回同様、地図とウォークマンと昼飯代の500円玉のみを持ち出かける。ディジタルカメラは連れに貸しているので今日は無い。まぁどうせ取るものなど無いだろうが。
- まず最初は南へ進み国道150号線まで出て、もう何度も通った海岸沿いの道を東へ。清水へ向かう。清水港周辺は工場ばかりで、工場の私道なのか普通の道路か区別がつかないところが多く迷った。今日の道のりの中で通り抜けるのに最も時間がかかったのが清水港だった。国道1号線バイパスまでたどりついたが、ここは歩行者自転車通行禁止なのでダメだ。旧国道(東海道)を進む。
- しばらくするとバイパスと旧国道が合流する。このあたりまでは来たことがある。ここからは海沿いギリギリを進むことになる。進行方向右側が海になるのだが、堤防がずっと続いていて全く海が見えない。ズリズリとよじ登ってみると、道から見えなかった堤防の海側はずいぶん高く足がすくんだ。その分眺めは素晴らしい。車道は駐停車禁止なので、この眺めは自転車または歩行者だけが楽しめるというわけだ。
- この道路の一部分は工事中で、車道と分離されていない部分を走らなければならない。一般道なのでもちろん制限は60km/hのはずだが、ここでは100km/hで走っている車も珍しくない。そんな車道の横の、幅が1mもないくらいの路肩を自転車と歩行者が通るのだ。長いトレーラーが横を通ったときはさすがに手が震えた。この道路での転倒は即ち死である。
- 由比の街に入ると国道1号は自転車歩行者通行禁止になるので、街の中の道へ入る。それにしてもここの海岸線は変だ。海岸線にあるのは高速道路と国道1号と東海道本線で、漁港以外からは海岸に出ることさえできない。その漁港も、港湾が東名高速の下にある。せっかく海が間近にあるのに、ここの子供はその代わりに猛スピードで行き交う交通を見るばかりとは。
- 蒲原町に入ると、海岸沿いの堤防の上を走って富士川まで一直線である。5kmほどぶっ飛ばして富士川の手前までやってくる。ここで東海道へ向かって進路変更。川自体は2回ほど見たことがあるのでそれほど興味はない。昼飯を買うためにコンビニを探すが、なかなか見つからない。まわりは工場ばかり。おまけに山梨バスが走っていて、一体自分はどこまで来てしまったんだと思う。地図で東海道沿いにセブンイレブンを見つけ、そこでパンを購入。
- 蒲原町文化センターの前で座り込んで飯を喰い、東海道を西へずっと進む。清水までは来た道と同じようなところを進んでいく。今回は距離はそこそこあったものの平易な道のりだった。そこで、清水に入ってから「日本平を抜けられないものだろうか」と魔が差してしまい、日本平方面へ。日本平運動公園ではJリーグの試合があるらしく、道は人がいっぱいだ。その横を通り抜けてどんどん日本平を登っていく。
- 距離はそう長くないのだが高低差があり、自転車では少しきつい。それでもまぁ進んでいける程度なので引き返すことは考えずに進んでいく。しかし頂上に来る頃にはだいぶ疲れていた。日本平パークウェイの入り口まで来て、あとはほとんど下りだと安心していたところにこの標識。
[125cc以下自動二輪/自転車/歩行者通行禁止]
- 何と!有料道路だとは知っていたが(タダで抜ける道も)、自動車専用道路だったとは。うーん困った。ここからまた引き返して清水へ戻るのか。いやしかし出口の料金所に引っかからなければ大丈夫じゃないか?もう疲れているし怖いもん無しである。デカデカと書かれたその標識を無視し突入!……といかにも迷ったように書いたが、実はこの判断は標識を見た後一瞬で行われ、有料道路へフルスピードで入っていった。
- この道路は40km/h制限であるにもかかわらず、走り屋好みのコースで、みんなものすごいスピードで走っていく。特に限定解除の二輪がすごい爆音を鳴らしてかっ飛ばしていく。「うひゃーかっこいい」などと悠長に眺めながら、自分も自転車にしてはけっこうなスピードでカーブを攻めていく。自転車とはいえ下り坂で猛烈にこいだら40km/hくらいは出る。
- しばらく爆走していると、前からやってくる黒と白に塗り分けられた特殊自動車……「 静 岡 県 警 」の4文字が目に入る!うわーもうダメだ、逃げようがない、この長旅もゴール間近で終了か!と全身から冷や汗が吹き出したが、パトカーはマイクで注意すらせず走り過ぎていった。よくあることと無視したのだろうか。とにかく助かった。そこで一旦停止し地図を確認……またまた大ピンチ!いい気になって飛ばしていたら、料金所を迂回する道を通り過ぎてしまっていた。
- 地図には細い道が他にも書かれているが、うまく見つかる保証もない。引き返すか、それとも……と思いながら少し進むと、2台のLiveDioが止まっている。なぜスクーターが上がってこられるのか?と思うと、横に道とも言えない小さな道が!最後の力(?)を振り絞って自転車をかつぎ、何とかその道まで運び込む。大変急な上り坂だ。上りということで怪しかったが、とにかく坂の一番上まで進むと、眼前に広がるのは静岡の茶畑!やった!
- 茶畑があるということは、有料道路とは別に上がってくる道があるということだと瞬間的に分かった。そのまま進むと舗装された下り坂があった。迷わずそこを下っていくと、東名高速の近くの一般道に出た。素晴らしい!もうあとは知っている道の近くなのでまっすぐうちへ帰るのみである。
- 終盤かなりエキサイトした行程だった。エキサイトというよりは完璧な道交法違反だが。帰ってきて距離を測ったら、前回とほぼ同じ、約75kmだった。帰ってきたら疲れてすぐ寝てしまう。夕飯は作る気がしないので、話題のスーパーもちづき大谷店で弁当を買う。
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