2002/03/30 Sat 暖 晴 「都合3点」
先輩の珍珍亭店長氏がROBODEX観覧のため横浜までいらっしゃるというので、私もロボデックスとやらに足を運んでみることに。渋谷で東横線に乗り換えて、終点の桜木町まで。ちょっと早く着いてしまったのですが、駅を出たところでうまい具合に英会話教材セールスの姉ちゃんが寄ってきたので、アンケートに答えたり無料体験レッスンを勧められたりして時間をつぶします。待ち合わせの時間になったので、申し込みハガキだけ頂戴して話を切り上げます。
みなとみらい21地区に来るのは3年ぶり(←凶悪な背景色)でしょうか。しかも3年前に来たときは深夜だったので、実質的には初めて来ることになります。基本的に横浜に用のない者なので。ショッピングモールの広大さに圧倒されます。しかもちゃんと人がたくさんいる。これだけにぎわっているのを見れば、地方都市が地域活性化のためにショッピングモールを作りたくなる気持ちもよくわかります。前提条件として、それが成功するために都市部と同じくらいの人口が必要なことは、結果を見れば明らかなのですが。
そしてROBODEX会場のパシフィコ横浜まで来てみてビックリ、「ただいまの待ち時間1時間30分」なんて出ていて、ROBODEXがこんなに混むイベントだとは知りませんでした。技術者と学者とロボットに興味のあるマニアックな人たちの祭典だと勝手に想像していたのですが、そんなことはなくて家族連れとかデート中の男女連れとかもたくさんいるじゃないですか。しかし今日は2時間半後くらいに新宿で人と別の待ち合わせがあるので、この長蛇の列を乗り越えてROBODEXを観覧する時間はとてもじゃないけどありません。残念ですがここでお別れして再び東京へ戻ることに。せっかく来たのでかわりにランドマークタワーの展望台に上がろうかとも思いましたが、入場料が1000円と高いのでヤメます。
新宿で、2chイベントプロジェクト@2ch掲示板で知り合った人と密談やら音源の交換やら。東京へ出てきてから1年、新しく知りあった同年代の人のほとんどが2ch経由というのはいかがなものか。名前も知らない人がほとんどなのですが、その割に携帯電話の番号は知っていたりするという。顔をさらして会っているのだから、連絡手段さえ確保できれば名前を知る必要性なんて全くなくなりますからな。
密談を終えて、夜はロフトプラスワンへ。今日は、いまアキバでコミケで一大マーケットとなりつつあるボーイズラブゲームのイベントです。早い話が女性向けエロゲーなのですが、ゲームの中では男性キャラクターの同性愛が描かれるというのが大きな特徴です。かなりピンポイントな話題なので客入りは少なく、店内にはかなり余裕がありました。男女比は4:6くらいで女性が少し多いくらいでしたが、ステージ正面の席を女性が占め、男性のおおくは肩をすくめながら隅の席に座っていたので、最初は女性がほとんどだったように見えました。
でまぁ女性のライターの方とかがステージでボーイズラブゲームをダラダラ遊びながらコメントするという、この店で行われるゲーム系イベントとしてはセオリー通りの進行。イベント前半は家庭用ゲーム機用ソフトを、休憩を挟んだ後半はパソコン用ソフトを採りあげる構成でした。
で結局どうだったかというと、どうも「男性向けアダルトゲームは抜けりゃそれでいいんだろうけど、女性はただエロなだけじゃ興奮できないからボーイズラブゲームには話の持っていき方とかに様々な工夫がこらされている」という、いやその様々な工夫が凝らされていることを否定するつもりは全くなくおっしゃる通りだと思いますが、男性向けゲーム「なんか」とは違うんだ、という主張がどこか見え隠れする部分があって、あまり後味の良いものではありませんでした。
ゲームに限らず、例えばアダルトビデオだって、もう何年も前から過激さ以外を売りにした商品が人気を集めているような気がします。極端なものだと手コキだとか淫語責めだけとか、そこまでいかないにしても、素人っぽい女優とダラダラとしゃべっているシーンが前半8割ほどを占め実際の行為は2割もないくらいで終わってしまうものとか。女性向けも男性向けも、ただエロければいいというようなのは大昔の話ではないでしょうか。
またボーイズラブ要素で興奮するというツボを持つ女性はたくさんいるのかもしれませんが、ボーイズラブゲームに熱中する女性というのは数の上でマイノリティであることは間違いないわけで、それだって、わざわざ予約をしてエロゲーを購入するような男性の層とそれほどの差はないのではないでしょうか。平たく言えば、オタクという族の中にいることは変わりないと。
まぁ「あんな村とおらが村は違う」とタコツボ化していってしまう、オタクの基本習性がにじみ出ているだけなら心配はないと思うのですが、オタク内のミクロな問題が、この空間で突然「男と女」という巨大な問題になってしまっているように思えて、ちょっと気味悪くなってしまったのでありました。しかし一方で「ファイナルファンタジーはちょっとボーイズラブっぽいかもしれませんねー」「そんなの当たり前じゃないですか、中でも特に4作目はボーイズラブですよ」などという濃い会話がステージ上から聞こえてくると、タコツボの中でしか通用しないようなオタク話を聞くのは、それはそれで面白いわけです。いやほんとオタクの会話ほど聞いていてためになるものはありませんよ。もちろんそれは自分もオタクだからなのでしょうけどね。