Home

2001/10/24 Wed 晴 やや暖 「誰かサブルーチンになって代わりに考えてください」


事務所を早引けしてプラスワンへ。本日のお題目は『米国同時テロの真相』です。誰もがみんな9月11日の事件についてあれこれいろいろと考えていらっしゃるようですが、私は自分で考えるのがめんどうなので他の人に考えてもらおうという魂胆です。今日はそれほどの有名人は来ないようなので、店にはゆっくり行っても大丈夫でしょう。テーマが重いのでゆったり話を聞けるほうが好ましいですしな。

元自衛官の評論家小西誠氏とプラスワンの店員がステージに上がってまったり話すという形式で、まぁ主にテロ対策法と自衛隊法改正についてどうのこうのという話がメインでした。自衛隊派遣には断固反対の立場の人だったようですが、話しぶりは非常に冷静で、「戦争反対!」と絶叫するような熱血漢ではなく落ち着いていて肩の力の抜けた感じの人だったのでまあまあ面白かったです。

が、休憩はさんで後半、客席からの質問タイムになると、小西氏と共に活動しているとおぼしき人々から何だか難しい言葉の質問というか意見が出てきて、話題の中心はテロリズムや自衛隊派遣問題から「なぜ日本で反戦運動が盛り上がらないのか」という方向へ移ってしまい、いまの時代に市民運動はどうあるべきか的な話が始まってしまって収拾がつきません。

活動をされている方々の側から「いくらあの衝撃的な映像を見ても一般のいまの若い人たちにとっては現実感がないというか、まるでゲームのようにどこか別の世界で起こった出来事のように感じてしまっているのではないか」なんて発言があって、「ゲームのように」なんて陳腐な表現を何の躊躇もなく使われてしまうところに辟易、まぁそんなささいなことはどうでもいいとして、「別の世界で起こった出来事のよう」ではなくて、感覚的にはあれ完全に別の世界で起こった出来事でしょう。だから街頭で「あなたは米国の報復攻撃を支持しますか?」なんて世論調査受けても「知らねーよ!」というのが正直なところ。だから報道を見るだけでなくこういう場に来れば何か手がかりがあると思ったのですが、どうも発言者はここに来ているのは「一般のいまの若い人たち」とは違って意識の高い人たちという前提で話をしているようで、議論のステージが違いすぎてややうんざり。

あのぅ、反戦運動のあり方は活動家の方々の間で話し合っていただくことにして「一般のいまの若い人たち」にも分かりやすい話をしましょうよここはなんちゃってサブカルな人たちが集まる場所ですから、とでも言おうと思いました。しかし、2〜3日前に国会を取り巻いてデモってきたばかりなのにそれが全く報道されていなくてちょっとボルテージ高くなっちゃってる活動の中心メンバー的な人がいて、その人がマイクを握ったらベラベラしゃべりまくってしまい、「私ばっかりしゃべっちゃって申しわけないんですけど」とか前置きしながらも全然申しわけなさそうじゃない表情で、別の人にマイクが渡ってもその発言が終わると指名もされてないのにまたマイクを取ってしゃべりまくるという具合で、私のような意識レベルが仮死状態の者が口を挟む余地はありませんでした。うんざり。いやまぁ確かに死にたくない人が死ぬのは良くないから反戦運動する気のある方々には大いにやっていただきたく、活動の目的自体には大賛成なのですが……。

自分がある日突然肉骨粉じゃなかった炭疽菌にやられて死ぬのはいやだからテロはいけないし、武力行使という方法で強い姿勢を示す米英のやり方が決して無意味だとは思わないし、もしアフガニスタンの人間だったら今ごろ「ラディソよくやった! 感動した! 足り番マンセー」とか掲示板に書き込んでるかもしれないし、日本はあんまり関係ないような感じなのに自衛隊が出ていくのはおかしいと思うけどいまさら日本は平和国家だからとか言い出されるとスリッパで突っ込み入れたくなるし、小泉も石原も大好きだけど票を入れる気にはとてもならないし、まぁテロりたくなる気持ちもどこかで分からんでもないような気はするしワールドトレードセンターの崩落にはみんなワクワクしたでしょ? でも戦争反対! あ、そんなことより今夜0:00にWindowsXP発売か、秋葉原へ見に行くだけ行こうと思ってたけど酒飲んじゃったからダメだこりゃ。まぁそんなところですかね。


前日へ 翌日へ 今月の目次へ 1998年 1999年 2000年

Home