2000/12/30 Sat 晴 やや寒 「冬の祭典」
今日は東京ビッグサイトでコミックマーケット59に出展します。深夜1:12の夜行快速で東京へ行く予定だったのですが、部屋の中がグチャグチャで自転車のカギが見つからず、仕方ないので浜松駅まで走っていったのですが結局2分ほど間に合わず乗り遅れました。ビッグサイトへの入場は9:00で締め切りなのですが、浜松の初電5:33ではどうやっても間に合いません。新幹線なら初電でギリギリ間に合わないこともないのですが、そんな大金払うくらいなら高速使ってバイクで行きますよ。……あ、そうか、バイクで行けばいいのか。 というわけでひとまず帰ってきて、バイクで行く計画を考えます。現地まで直接バイクで行くという手もあるのですが、いかんせんコミケというのは体力を消費するので、帰りのことを考えるとさすがに東京までバイクというのはつらいところです。妥協案として、中間の沼津まで行ってそこから電車に乗り換えることに決定。沼津初電の4:55に乗れば東京着は7:17となり、ゆっくり朝飯を喰っても比較的時間に余裕を持って現地入りできます。なんだそれなら余裕じゃん、と思ったのですが、計画を立てるのに時間を喰ってしまい、もう2:00を回っています。販売する本を荷台に乗せたりするのにも少し時間がかかって、出発は2:15くらいになります。 ずっと下道を走っていっても何とかギリギリ到着できないこともないとは思いますが、沼津でバイクを止める場所を探すのに時間がかかったり、途中で事故渋滞等が起きている可能性もゼロではないので、途中清水までは高速を使うことに。なぜ清水までかというと、その先の富士由比バイパスは流れるスピードが高速並なので、高速を使ってもそれほどの時間短縮にはならないからという。というわけで浜松ICから東名に乗って、ちょっと急ぐので、平均ぬあわkm/h最高ぬおわkm/hくらいでゴゴーゴー。ひょっとしたら、途中大井川のオービス光らせたかもしれません。バイクはナンバー写らないので、無人取締りは全く気にする必要ないのです。東名、この深夜だというのにけっこう混んでいましたよ。 というわけで清水からは国道1号をぬわわkm/hくらいでぶっ飛ばして、4:00過ぎには沼津入り。やはりバイクを止める場所探しには少し時間がかかりましたが、グルグル回っていたら駅から歩いて5分ほどのところにバイクも停められるような駐輪場を発見してひと安心。20分ほど時間が余りましたが、余裕をもって始発に乗り込むことができました。いやー完璧すぎる計画ですな。って最初に電車に乗り遅れている点でもう0点なのですが。 で、当然ながら私と同じくコミケに参加すると思われる人間が多数途中の駅で乗り込んで来るわけですが、本当にそろいもそろってマナーの悪い連中で困ったもんです。早朝の列車で寝ている人もいるんだからもう少し静かにしろよ! しゃべるなとは言わないですから。あなたがいかにFFのクラウドに萌えていて夏コミでクラウドが裸エプロンの若奥様になっている本を見つけて嬉しくてついでにラクリマクリスティがいかに素晴らしいバンドかなんてことは聞きたくないのですよ。そちらの方も、自分はセーラームーンはRとかSとかじゃなくてあくまで初代無印のシリーズにこだわりたい、その理由はこれこれこうこうで、なんて話私は聞きたくないのですよ。聞きたくなくても聞こえてくるくらいの、昼間の電車だとしてもうっとうしいくらいの大音量で話されるもので困ったもんです。となりに座っているヤンキー女3人組のほうがよっぽど周囲の状況に気を使って会話をしています。 なんて具合で少々苛立ちながら東京着。駅ビル2階のレストラン街で朝食をとったのですがでで来るのが激遅でこちらでも苛立ちます。持ってくるのはコーヒーのおかわりばかりで、注文したピラフが出てくるのは20分後とはどういうことですか。なんて具合で少々苛立ちながら店を出てくるともう8:15。ビッグサイトへのバスの列にならんだらちょうど座れる位置だったのが、今回のお上りルート中でのせめてもの救い。 |
8:40にはビッグサイトへ入り、静岡大学メディア論研究戦隊の場所へ向かいます。今回の設営メンバーである北帝氏は先に到着していて、当サークルのかしらである地めぢ氏は何とかギリギリ到着。特に派手なディスプレイを用意したりすることもないので準備もまあそれほど時間のかかるものではなく。10:00の一般入場開始と同時に、ホール入口のほうからは猛烈な人の波が押し寄せてきて、壁際の大手サークルの前に列を作ります。私は同人誌業界のことはよく分からないので何とも言えないのですが、そこまでしなくても通信販売や同人誌取扱書店で手に入るのではないのですかねぇ。まぁ、一日でも早く手に入れたいドラクエみたいなものですか。 我々は忙しくも何ともないブースなので、何人も店番が必要なわけでもなく、私は早々に本を漁りに出かけます。コミックマーケットに来る意味というのは、何と言っても評論・情報系の濃い本が出品されることに尽きます。私の場合は、ということですが。というわけでその系統の本が集まっているところは全部見ることにしています。今回一番面白かったのは「原発使いTai!!」という原発本です。これがすごい。前半は原発用語集で、原発の運転員が日常的に使っている略語等が詳細に解説されています。 そして後半はフィクション小説「原発D」なのですがこれが爆笑です。セリフ部分が「KK7(柏崎刈羽7号機)……ABWRのオペレータか! てめぇ、784KWユニットを甘くみるんじゃねぇぞ」「さすが福1(福島第一原発)最速の名は伊達じゃねーな」「マジだぜ!、マジもんの制御棒バトルだ」「操作ボタンを小刻みに操作して中性子密度を警報値ギリギリにしてパワーを上げていきやがる!」「反応度印加を推定して再循環流量を先行調整すなんてのは、普通の運転員のできることじゃない……」熱い! 熱すぎる! 本当の原発運転員の方が書かれている本だそうですが、リアリティありすぎて最高です。付録としてもう一冊頂いた本のほうには、原子力発電についてまじめで真剣な意見がつづられていました。 あとは、自主制作のテクノのCDなどを買い漁りましたが、後で聴いてみたところ今回は夏に比べて佳作が少なく残念でした。正直言って、今回のCDで、買って得したと言えるものはあまりありませんでした。ただ、鉄道系サークルにすごいのがひとつあって、電車のモーター音をひたすら収録しただけというテープが販売されていました。しかも、JR○○系とか近鉄○○系とか、路線・車両形式別に30種類以上が用意されていますよ。VVVFインバータ制御の音(都市部の鉄道でよく聴かれる「テュイーン テュイーン」というやつ)が好きな私は、思わずJR東海373系・313系が収録されたバージョンを購入してしまいましたよ。 うちのところには、先日お会いした主婦イラストレーターはやのんさんにご訪問いただきました。お互いお疲れモードであまり濃い話もできずすみませんでした。あと差し入れほんとありがとうございました。こんな小サークルのためにわざわざビッグサイトまで足を運んでいただけるとは光栄です。店番をしたり本をみたりしているうちに時間はあっという間に過ぎ、まわりのサークルは引き上げの準備をしていきます。そんな中でも声を張り上げて「ハイまだまだうちはまったりと営業中ですよー、でじ子あるよ、でじ子!」などとウソのあおり文句を吐いていると、向かいのサークルのお姉ちゃんが「でじ子の本どれですか?」と言って走ってきたので恐縮。いや確かにでじ子の絵も載っているのですが、たった1ページ、ちょっと変なのが載っているだけで……。「すいませんウソです」と謝ったのですが、「いやいいですよそれでも買います」と買ってくれた、東女漫研or東京純真女子大学の方、誠に申し訳ありません! 今回も夏と同様、有明から東京本土への帰還ルートは水上バスです。前回よりはけっこう待ち時間があったか。それでもバスの行列で待つよりは楽なんですよね。浜松町から京浜東北線、川崎から東海道線と乗り換えて沼津まで。沼津からバイクで浜松へ。何だか知りませんが国道1号がやけに快調で、沼津から浜松まで2時間15分ほどしかかかりませんでした。しかし、静岡市内の静清パイパスの部分だけは混んでいて、自動車専用道路であるにもかかわらず、30km/h〜40km/hという低速でしか流れていませんでした。全然パイバスとしての機能を果たしていないじゃないですか。そんなわけで少し苛立ちつつも、夜11:00前には帰還。お疲れさんです。 |