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2000/08/13 Sun 雨 酷暑 「販売」


キャピタル滞在3日目。今日は多少は早く起きて、10:00には東京ビッグサイトへ到着。夏コミもいよいよ本番の3日目です。出展されるジャンルが濃く、また日曜日ということもあって会場の混雑度はマキシマムです。昨日とおとといは入場制限が解除されてから到着したのであっさり入場できましたが、今日は列に並びます。

いやー長い列ですねぇ。1時間半ほど屋外でじっと立っていました。肩かけカバンには荷物、右手には売り物、左手には傘という過酷な状態で、今日一日の中で入場までのこの時間が一番疲れました。しかしまぁこういう時間も、まわりのおたく達の含蓄に富む会話を傍受していると飽きません。自らの知識量を自慢するのがおたくの仕事ですから、その会話を聞いているだけでなかなか効果的情報収集になります。ずいぶん偏った情報ですが。

やっと入場して、静岡大学メディア論研究戦隊のブースへ歩いていきます。入場したのは東ホールのそのまた東端なのに、目指すところは西ホールなので、入場してからもたどり着くまで非常に過酷でした。たどり着くと、まだ午前中にもかかわらずなかなか売れ行きはよろしいようです。しばらく販売員をして、その後会場を見て回ることに。

今日はいわゆる「男性向け」の出展が多い日ですが、いちいちそれを見ているとキリがないのでほとんど目もくれず。代わりに評論系の出展サークルを集中的に見て回ります。目を付けていたサークルを順番にチェックしていきますが、結構期待はずれが多く、なかなか購買意欲も高まらず。

そんな中、学校の「図書館だより」みたいな作り(縦書き数段組)のサブカル評論本が比較的面白かったので購入。「サブカル好き」とは、サブカルとして認定されたカルチュアを愛好するおたくの一種、という見方はなかなか的を得ているような。「サブカル好き」は「おたく」の中のひとつに過ぎないのね。しかし「サブカリスト」という言葉が、「おたく」ではなくどんなカルチュアの中にでもサブの部分を見つけだすことができる人たちとして定義されていて、これもまた面白い。じゃあ私は「サブカル好き」と「サブカリスト」のどちらかというと、こりゃもう全く前者でありましょう。あ、そしたら俺おたくじゃん。やったー。

あめぞうとか2chとか、その手の系統のネタを満載した本「樽の眞相」を発行しているサークルでは、2ch内で見られるアスキーアートの代表格、「モナー」をプリントしたうちわを販売していた。モナーだけではなく「ギコ」や「ぞぬ」等、2chラーにはおなじみのキャラクター(?)が配されたバージョンもあり、いったいこのうちわの柄は何パターンあるのでしょうか。「すいません、これ何種類あるんですか」「えー、分かんないよ。25種類くらいは作ったんじゃないかな?」という何とも素敵なお答えが返ってきました。スタンドマイクを前にしてモナーが歌っているバージョンを購入。300円。

評論や学漫を除くと、今日出展されているのはほとんどシモなのですが、成人男性向けのいわゆるエロは購入しませんでした。コストパフォーマンスも悪いし。まぁ、いわゆらないエロは購入したのですが。月刊「ばんがいち」の投稿コーナーの中で、ある見開きだけ指向性が全く違うのですが、そのコーナーの常連の人の冊子を購入することができたりしてなかなか良かったです。あと、それまで日常的に見ていたサイトの作者が女性だと思っていたら男性だったり、その逆だったり、意外でしたな。

再びうちのブースに戻ってきて、販売の手伝い。なんだかんだで結構売れて、メインコンテンツのMPEGは完売してしまいました。すごい! 初参加サークルの一番ぁゃιぃコンテンツが完売とは。あと、撤収ギリギリになって師匠の本がピシピシ売れたりして、ほんと売上は予想を大きく上回りましたっていうか最初から予想や目標なんか立てていないのですけどね。

3:45になり、周りもあわただしくなってきたので店じまいにかかります。凝ったディスプレイもないので作業はそれほどありませんが。そして、4:00になり放送が入ります「これを持ちまして、コミックマーケット58は、全て終了いたします……」会場のどこからともなく拍手が沸いて起こります。こういう閉会の辞があると、学校祭なんかではその雰囲気にやられて思わず涙するドキュソが発生するのが常ですが、ここでは割とみんな淡々としていて、やっぱおたくっていいやつだと思いましたよ(意味不明)。

今回、一般客としても売り手としても初めて同人誌即売会に参加してみたわけですが、まぁだいたい予想通りのことを予想通りに楽しんだという具合でした。ただひとつ感心したのは、棄権サークルがほとんどゼロなことです。来るまでは、結局原稿が間に合わなくて出展を棄権するサークルとかがけっこうあって、ところどころに空きブースができているのではと思っていたのですが、99%以上はちゃんと参加しているようで。空いているスペースなど無いに等しかったです。やっぱり自分で本まで作ってしまうような人たちって、根は真面目な人ばかりなのですね。

さて、撤収の人の波が猛烈なので、台場有明地区から東京本土への交通手段である都バス・ゆりかもめ・臨海副都心線・水上バスの中で、一番空いてそうな水上バスを選んで帰還。ほとんど待たされるという感じはしませんでしたが、正味でどれくらいの時間短縮になったかは分かりません。あまり変わらないかもね。ああそういえばこの3日間一枚も写真を撮っていなかったので絵的に寂しかったので写真取りました。水上から見たレインボーブリッジです。だからどうした。適当です。天気も悪いし。

レインボーブリッジ適当

本土に到着して、浜松町から京浜東北線、その後東海道線に乗り換えて、沼津と静岡で乗り継ぎが発生して浜松へ。時刻表も何も見ていないので、あまりいい接続ではありません。それにしても、浜松駅で降りて改札を通るときまで、周りには明らかにビッグサイト帰りと見られる人々がいたのには正直言って驚きです。ひとりふたりなら分かるのですが、10人くらいはいたような気がします。さすが日本一の同人夏祭り。いや世界一か。帰ってきて早速逝ってよし。疲れたのでさっさと寝ます。


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