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2000/07/31 Mon 晴 暑 「映画鑑賞」


バイトが2つ減って少し落ち着いた身になったので、やっと今ごろになって冬物をクリーニングに出しに行きます。毛布も出します。歩いて1分30秒の距離にある米屋兼クリーニング屋のおばちゃん「あらちょうどよかったわね、毛布3割引セールやってたんだけど、今日で終わりなのよ」よかったよかった。294円得した。

学校へ行って、昨日バイト先で借りてきたビデオを見ます。わざわざ学校まで行かなくても、うちにもビデオデッキくらいあるのですが、パソコンのモニターにアップスキャンして映しているので、特にレンタルビデオだと画質が劣悪なのです。

まずは、もう何年も前に見てほとんど記憶がない大友克洋アニメ「老人Z」です。話のあらすじ以外はほとんど全て忘れてしまっているので、ある意味新鮮な気持ちで見ることができたのですが、見終わってからなぜ記憶に残っていなかったのかが分かりました。つまらないと言うほどではないのですが、あんまり面白くない。つまり、特に感想はないってやつですね。「次はどうなるの? 次はどうなるの?」という気持ちがあまり沸き起こりませんでした。

購買で昼食を購入して、部屋に戻って食しながら、ピエル・パオロ・パゾリーニの「ソドムの市」を鑑賞開始。こりゃ一度は見ておかなきゃいかん作品でしょう。エログロスカトロホモアナル殺人SMな変態映画と聞いていたため、メシがまずくなるといけないのでそういった陵辱シーンが始まる前に急いで食します。さて内容ですが、確かに健全な心の持ち主からするとウゲーッという感じかもしれませんが、その手の領域に少しでも理解のある人なら「えっ、何だ映像的にはこんなものか」でしょうね。もっとキツイ映像なんてどこにでも転がっている昨今ですから。

引きつけられるのは、過激とされる映像自体より、淡々としたその見せ方とか、セリフにあるのでしょう。前には興味なくて後ろにしか突っ込まなかったりウンコ喰ったりと一風変わった性的嗜好を持つ館の主たちが非常に自覚的で、「どんな嗜好だって追求する先にはあるのは美だ」とかそういう内容のことを言いきってしまうところなんか拍手を送りたくなりましたね。胸を張った自覚的マイノリティー。カッチョイイー。

見るべきところより聞くべきところが多い映画と感じました。いいセリフが多かったように思います。メモ取りながら見れば良かった。映像の部分はむしろ、常にただよう静けさ、毎日繰り返される変態宴の反復性、そんなところが面白いと思いました。ああ、「映像的な衝撃はそれほどない」なんて書いていますけど、クソ真面目な第参葵荘読者の方々は真に受けちゃいけませんよ。3日ほどメシが喰えなくなっても知りませんので。あと、モザイクとかぼかしとか入りすぎ。画面下半分全部モザイクとか、何なんだか分かんないよそれ。児童ポルノ法が施行された今、こんな作品は二度と出てこないのでしょうか。舞台設定を日本に変えたリメイク版とか出てきたら絶対見たいのに。

そんなこんなでまとまりもなくいろいろなことが言いたくなってくる映画でした。見事にパゾリーニの手中にはまっています。続いて見たのは、世界初元祖SF映画とも言われる「メトロポリス」です。1927年制作! 73年前! まだ世界恐慌も起こっていませんよ。当然無声で、フィルムの粒子は粗いわコントラストは小さいわで見るのは疲れます。最初この感覚に慣れないうちは少しだけ寝てしまいましたが、後半はストーリーの展開が早く動きのある場面が多くて眠気も飛びました。

いいですねぇ、この間見た「未来世紀ブラジル」もそうでしたけど、文明批判系のやつって。いつの時代もみんな不安なんですねぇ。私は全然不安じゃありませんけど。だからこの手の映画見て、間違っても共感することはないのですが、純粋に話の部分が楽しめていいのではないでしょうか。単なる文明批判にだけ終わっているようなのは胸クソ悪くなるだけですが、その他の要素がちゃんと盛り込まれていればOK。この作品も楽しめますよ。

バイト先にビデオを返して、またいろいろと借りてきます。最後になごむため、「忍たま乱太郎」の映画版を鑑賞します。乱太郎の次に私のお気に入りのキャラである団蔵が活躍するエピソードで、けっこう「いい感じ」って感じですか。音の出方がテレビ版と異なっていて違和感があったり、まぁ一応大きなスクリーンを前提にしたシーンもあったりして、ぜひ映画館で見てクスクス笑ってなごみたいと思わせる作品でした。

1日4本も見るとさすがに消化不良起こしますね。こうして日誌に書こうと思ってもそれぞれ断片的な感想しか思い出せないです。と苦労しているうちにもう深夜3:30です。寝るのは4:00を回りそうです。


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