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2001/07/11 Wed 晴 酷暑 「伝統文化」


午前中は巣鴨の連れのところへ。昼飯を食しに外へ出ると、このうだるような暑さの中でも元気な高齢者でごった返しています。ただでさえこの世とあの世のボーダーに位置する街でその上にこう暑くては、意識は既に黄泉の国です。

午後からは昨日に引き続き国会図書館へ。昔(具体的には1980年代)のゲーム雑誌を引っぱり出してきてもらっていろいろと見ているのですが、予想に反して意外にこれが面白い。初期のゲーム雑誌はかなり純粋な情報誌だと思い込んでいたのですが、いやいやそんなことはなくて読める部分もけっこうしっかりあるじゃないですか。特に徳間のファミマガなんて新作・攻略・裏技だけだと思っていたのに、1986年2月号で早くも宮本茂と遠藤雅伸の対談を掲載していて、思わずうなってしまいましたよ。子供の読者にとって難しそうなところはスパッと落としてあるみたいで非常に読みやすいし。

そんなわけで読んでいるうちにあっという間に時間は過ぎてしまい今日もあまりデータ的な収穫はありませんでしたが、非常に楽しい時間を過ごしました。4:00で資料請求おしまいってやっぱり早すぎですよ。っていうかお前が早起きして朝から来ればいいだけのことだろ、ということですね。社会的な生活リズムとのズレがありすぎる。

昨日は見なかったのですが、今日は帰りに入り口のところにある常設展示をちらっと見てみました。今期のテーマは「洋裁の歴史」で、明治時代の洋裁教本に始まり、戦争中に国民服の型紙を紹介する雑誌記事、ミシンのカタログ等の資料が並んでいます。終わりのほうには、洋裁雑誌『装苑』がファッション誌『So-en』に改題されるなど移り変わる洋裁事情も解説されていて、そして一番最後に展示してある資料がなななんと『The Cosplayer 松村昭宏写真集』という。解説文は

好きなアニメのキャラクターやミュージシャンの格好をする「コスプレ(コスチュームプレイ)」愛好家が「コスプレーヤー」。本書収録のほとんどの衣装が手作り。彼らの洋裁の腕前は半端ではない。

というわけで、安価に既製服が手に入るようになり、お母さんがコトコトコットン(←それは「森の水車」)とミシンを動かすこともなくなった現代、最後に残る洋裁文化、それがコスプレであるという結論で、国会図書館的にはOKっすか?


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