- 9:00ごろに目を覚ましてカーテンを開けて外を見ると、謀ったかのようにいい天気です。これでバイク走らせなくてどうするの。まぁしかしあわてずにまずはいい天気を利用して洗濯をするという生活感にあふれた行動形態も板に付いてきて悲しいところ。
- さてさてどこへ行きましょうかと1分半ほど地図を見て思案した結果、榛原郡本川根町の寸又峡温泉に決定しました。なぜかというと、国道362号線をまだ全線走破していなかったというだけの理由なのですが。362は愛知県豊川市から天竜市、本川根町を通って静岡市抜ける道なのですが、天竜より東側を自走したことはありませんでした。特に天竜市−中川根町間はまだ見たことさえありません。見通しが悪く狭い道が長く続くとは聞いているのですが、だったらもう行くしかないでしょう。
- 今日行くところはスタンドも少ないし山あいなので高いので、まずは浜松を抜けて天竜川を渡ったところでガソリンを満タンにします。そして天竜川の土手を北へ快走、するはずだったのですが、土手の上は風が猛烈に強く、風に対抗してバイクを横に傾けないと直進しないという恐ろしい状態だったので土手から下りて脇の道へ。風がなければ最高の快走路で、天竜まではすぐなのですが、さすがに今日ばかりは回り道です。これまでは少々突風が吹いていても怖いもの知らずで突っ込んでいきましたが、今回は恐怖感のほうが数段上回りました。
- 天竜から国道362号に入り、2車線の整備された道が続きます。大した道じゃないなと思いながらどんどん進んでいきます。せっかく朝は晴れていた天気も曇ってきてだんだん気分が暗くなってきます。しかし、春野町に入ってしばらくすると道は次第に狭くなり、石などが転がりっぱなしになっているような林道まがいの道になってきました。これだから3ケタ国道は面白い。全く見通しの効かないカーブが続きます。なおかつ、クルマだったら、もし対向車が来たらすれ違うためにだいぶ戻らないといけないような狭い道です。まぁ、対向車などほとんどないのでその心配もないのですが。
- 峠を越えて、春野町から中川根町に入ります。道は依然として狭くてきついカーブ続きで、さらに下り坂になります。あたりの景色を楽しむ余裕もなく走っていきます。まぁ、もともと景色なんて見ようともしていませんが。そろそろ手足の冷えが我慢できなくなってきました。バイクを降りてエンジンを触ったりして暖をとりますがほとんど効果はありません。あきらめて冷たさに耐えつつ進みます。
- 大井川沿いまで東に下りてきて、やっとまともな道になりました。快走路を一気に進みたいところですが近くに見えたコンビニに入って暖かい飲料を購入。手を温めるとみるみるうちに缶のほうがぬるくなっていきます。休憩を終えてさらに北へ。SLが有名な大井川鉄道の千頭駅までやってきます。このあたりで昼飯にします。入った小さい食堂で、まずくて少なくて高い観光地仕様のカレーライスを食します。平日なので客はいません。店の中はバイトのねーちゃんと、その友達とおぼしきねーちゃんが遊びに来ていただけでした。「坂の上の○○さんのダンナ、まだ浮気しとるらー」などと、まだ若いにもかかわらず、ムラ社会の井戸端会議スキルはレベル99のようです。
- 店から出てきて再び走り始めると、何だか白い粉があたりを舞っていてほこりっぽいなあと思っていたらだんだん量が増えてきてそれが雪だということに気づきました。降水確率20%だから雪の心配など全くせずに来たのであせります。山間部では天気予報も全く用を足しません。ここまで来て引き返すにも引き返しようがないので、あきらめて寸又峡温泉を目指します。進めば進むほど雪の勢いは強くなり、帰りが不安になります。
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