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2001/03/31 Sun 雨一時雪 寒 「マイノリティ」


キタ! キタ! キタ! キタ!

遅れている振込や買掛金の精算を考慮すると、昨日の収入も債務の処理くらいにしかならず。ドリームキャスト購入しようかどうか迷っているのですがね。あ、高田馬場駅にもプレステの看板がたくさんあるということに今ごろ気付きました。山手線で原宿まで行きます。昨日の幕張遠征でJR東日本イオカードを激しく消費。いちいち切符購入するは面倒なのでイオカード使っていますが、割引がないのはケチ臭くていやです。私もケチ臭いのか。

宝島社smartfamousの主催によるライブイベント「CHOICE!」が、今回は特別編「fuzz maniax」という副題をつけてSHIBUYA-AXで開催されます。CHOICE!って、おととしくらい本格ブレイク前のSUGAR SOULやSILVAをガンガン押していたりして、「ちょっと売れ出し」たのが好きな人たちにはすごいイベントみたいです。今回は2日間で14グループが登場するのですが、私の目当ては言うまでもなくMOTOCOMPOであります。ところで、AXって初めて行くのですけど、聞くところによるとスタンディングでキャパ1500人! 何ですかその広さは。原宿駅を出て数分歩くと、代々木競技場の敷地内に大きな掘っ建て小屋が見えてきました。これがAXみたいです。

中に入ると確かにデカいです。1階はスタンディングで2階は座席指定のイス席でした。会場はほぼ満員でした。客層は若く、高校生か下手すりゃ中学生くらいの人が多く、男女比は3:7くらいか。私なんか完全におっさんです。今日のMCは、明日ここで演奏するbabamaniaのDaigoという人。初めて見る人でしたが、話はとても面白い人でした。

「Yeah! CHOICEの青木さんって人から伝言を預かってきたぜ! Hey, rock-kids! 今から読むから心して聴け!」何か重大発表があるのかと思ったら、「えー、『会場内でのカメラ・テープレコーダー等の使用は禁じられております』……そうだ、お前ら守れよ! Rock-kids、これは……マナーだ……Yeah!」ハハハ! 文字だと面白さがほとんど伝わらないのが残念。一度舞台をハケてまた出てきて「Yeah! さっきの紙に青木さんが書き忘れたみたいだからもう一つ発表するぜ……青木メモ、パート2! SHI-BU-YA---A---X! 『JERRY LEEのTシャツを30名様にプレゼント』Wow! 太っ腹じゃねぇか最高だぜ青木さん! A-O-Ki! A-O-Ki! でも最後の文が笑っちゃうよな、『みなさんどうぞ奮ってご応募下さい。』ってよ(会場爆笑)いいんじゃねーの! いいんじゃねーの! 奮っちゃっていいんじゃねーの! 奮え! 奮え! 今日この日SHIBUYA-AXここにいる最高のRo---ck---ki---ds!!!」ギャハハハハ! 最高です!

気になるのは各バンドの登場順ですが、それが発表されます。「まず最初は……MOTOCOMPOだ!」えー、いきなりですかー? この時点でかなりカクーンときてしまいました。その後、「The Psychedelic Kinky Fellows」「THE JERRY LEE PHANTOM」「DEATH SURF 2000」「ZEPPET STORE」「TWO BALL LOO」「PENPALS」という順。各グループ名が紹介されたときの盛り上がりを見ても、前の方に陣取っている多くはPENPALSファンのようです。全体の7割くらい。

こりゃMOTOCOMPOのときは盛り上がりに欠けるなとやや落胆しながらも、メンバーが入場して1曲目「GIRLHUNT」がかかるとそんな雑念はどこへやら、最初の「Hey!」のところで思いっきり両手をバッと上へ……ハイ、思いっきり浮きました。私の周りでは誰も手を挙げるどころか、むしろピコピコ音にノックダウン気味な人が続出。

その後「DETECTIVE」そしてシングル曲「TAKE ME TO YOUR PARTY」と続きます。シングル曲になっても、サビでのハンドクラップ等「お約束」をしているのは最前列でピョンピョン飛び跳ねているの10名ほどのみ。うわー、うちら超マイノリティじゃん。そちらへ行きたいのですが、とにかく周りが引きまくっていてとてもそんな雰囲気ではなく。その後新曲でしょうか、聴いたことのない曲に入って、前の方で盛り上がっていた連中もじっと聴いています。ベースラインがしっかりしていてやられました。そして「SECOND HIGH」から「DISCOTHEQUE MURDER」につないで出番終了。


オーディエンス側が盛り上がらないのは残念でしたが、でも今回ステージの水準はむちゃくちゃ高かったです。chihoちゃん歌かなり上手になってるし、何より前回見られなかった色っぽさがプンプン出ていたのがナイス。Dr.USUIとHis@yaはワイシャツ姿で、ただでさえやせているのがますます弱そうに見えてムチャクチャカッチョ良くて萌ェ萌ェ〜であります。バックスクリーンにガンガン映し出される映像にも、新しいものが加わっていて楽しいです。あとこの会場、広い割に音がすごく良いです。こんなに空気がガンガン震えてくるハコは初めてかもしれません。そんなわけで、やたら多い対バンを少し怨みつつも、次回のMOTOCOMPOのステージがますます楽しみに。

次のグループThe Psychedelic Kinky Fellowsは、前回のCHOICE!で見たときには面食らいましたが、今回心の準備をして聴いてみると、こいつらマジかっこいいですよ。例によって多くの客は引いていましたが。あとはJERRY LEEとDEATH SURFだけ聴いて、その後は既に耳にしたことがあるグループなのでもういいやと思って、会場出てきてしまいました。音楽って、無理して聴くと体に悪いですから。

帰りにいつものようにバナナレコード渋谷店に寄って邦楽LPの棚に手を突っ込むと……いきなり出ましたー!「HOSONO HOUSE」! 細野春臣の1st。ジャケットはボロボロでしたが、1800円だったので即買いです。こりゃ貴重。時間があるのでついでにタワーレコード渋谷店へも。2階へ上がると、うわっ何じゃこりゃ。テレビとファミコンが1台置いてあって、しかもファミコンに刺さって稼働しているのが「スペランカー」。それが実際に遊べるようになっているという。一体何のプロモーションだと思ったら、ネタ物テクノとして名高いスペランカーズの新譜「アイレム ニシュウメ」が横で平積みになっています。

すごい、ネタ物テクノがタワーで売れる時代が来るなんて。っていうかこれヤバくないんですか? POPには「外道の中の外道が贈る!! クレーム受けるまであと何日?!!! 乞うご期待!!!!!!」(感嘆符の数原文ママ)なんて書かれていて、この売り場作った店員もクレーム覚悟の上か。だって、内容はモロにテレビ番組のサンプリングですもん。永谷園広東風カニ玉のCMとか、ジャパネットとか、生活笑百科とか、これ著作権とかそれ以前の問題だろうって商品が、日本一のCD店で売られているというこの事実。しかも、グループ名が似ているだけで内容には全く関係ないスペランカーが売り場で稼働しているという。さすがタワーだ。

ネタ物テクノ収集家としては迷わず購入。2300円。でも、冗談じゃなくて本気で、ネタ物テクノってこれからまだどんどん勢力拡大していくと思うのですよ。もともと23区外とか埼玉や千葉とかの小さなクラブでネタ物回してた名もないDJたちが、ここ1年くらいは渋谷や六本木でバンバンイベント開くようになっているのですね。ただテレビ番組のネタとかで笑えるだけじゃなくて、テクノの基本である「踊れること」を意識した作りになっている点が重要。で、今日スペランカーズがこうしてタワーで売られているのを目にして、こりゃけっこうネタ物って普通に流行るんじゃないか、という気もするのです。で、一番コアな層の盛り上がりがピーク過ぎたころにトゥナイト2に採りあげられたりするのではないかという。

帰ってきて夕飯食しながらHOSONO HOUSE聴いて、深夜になって新宿から入電。「大魔王がお呼びだ。直ちに出頭せよ。」ぐへぇもう電車終わってるのに。通りに出て8秒でタクシーが捕まった。さすが帝都。「寒いっすねー、せっかくこの土日は桜が一番いいときなのに」などと心にもないことをタクシーの運転手と雑談しながら新宿へ。

「何でもいいからとにかくガンガンいけよ、Oh, Yeah!」「テメーはリスペクトが足りねぇんだYO! You know?」「Boo! そんなの面白くねぇよ」とヒップホップな指導を各氏から賜ります。どう解釈すれば良いのだろう、イヤよイヤよも好きのうちなのか、本当にやめた方がいいのか。でも指導はあくまで指導で助言なのだから、そういうふうに判断材料を増やしていって自分で判断するしかないのですが、って当たり前だそんなこと。

「伝えたい」より「知りたい」が先にきているのはマズいのかという点で悩む。


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