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2001/03/05 Mon 晴のち曇 寒 「浜松市フルーツパーク」


食料が何もないので、10:00の開店と同時にヤマハライフサービス本社店へ入店して買い物。そういえば、ここはサービスカウンターで浜松市フルーツパーク・フラワーパークの前売り入場券を売っているのですよ。通常の入場料金は700円なのですが、前売りは2割引の560円になります。何とはなしに、一度行っておく必要があるだろうと感じ1枚購入。今日は天気もいいのでちょうど良いのでないですか。

フラワーパークとフルーツパークは全然別の場所にあって、1枚の入場券ではどちらかにしか入場できません。まぁ花など観察するガラではないのでフルーツパークへ行くことに。というわけで浜松市北部の都田町に向かってバイクを走らせます。単調な道をどんどん北進して山間部に入りかけたところで到着……したのですが、道の先、林の向こうに何か建造物が見えるので行ってみることに。

モノリス

ななな何ですかこれは、今年は2001年だからってアーサーCクラーク大先生リスペクトなSFマニアがこんなモノぶち建てたのでしょうか? ってまあ言うまでもなく第二東名の工事現場なのですけどね。私は浜松へやってきてから定期的に市北部の工事現場付近を観察していますが、ほんと知らないうちにどんどんどんどん橋やらトンネルやらができていってしまいます。それにしても巨大な橋ゲタがこれだけ並んでいると圧巻よ。ついでにこの写真を撮影した直後、突風が吹いてヘルメットが左へ転がって、用水路に落ちて半浸水。かぶると気持ち悪い。

ここまで来たらこの工事現場を徹底的に視察してやろうと、フルーツパークのことはひとまず忘れてさらに奥へ進みます。するとそこにはこんな立派な橋が。これ一本でいったい何億かかっているか見当もつきませんが、将来第二東名となる橋です。まだ誰も走っていない新品です。浜松市民のみなさん、市内にこんな橋があるなんて知ってました?

都田川橋

橋梁工事

「工事用車両入口 関係車以外進入禁止」という看板に従ってさらに奥へ行き、橋の上側に出てみました。写真の奥で橋はとぎれていて、今後先ほどの橋ゲタの列の上にへと伸びていくようです。片側3車線、暗黙の制限速度120kmなこの道、ところで走れるようになるのはいつでしたっけ。答えは不明。

工事現場を堪能した後にやっとフルーツパークへ。入り口で入場券を見せて園内へ。見たところ、園内には誰もいません。そりゃそうだわな、平日でしかもこんな寒くて風の強い日に、わざわざ外へ出かける人なんているわけがない。寒い寒いと言いながら、フルーツパークと名の付く施設に付き物な大温室へ。中は温暖かつ超湿潤で、中で写真を撮ろうとするとレンズが曇ってしまいましたよ。ここからさらに3室ほど温室が連なります。暖房費はいくらかかるんだなどと考えてしまう貧乏人。

大温室

温室の中にはバナナやらパパイヤやらマンゴの樹木が並んでいます。私のような素人でもなじみがあり、なおかついかにも南国な種類の果物ですな。それにしても、植物って近くでしっかり観察すると気味悪いですね。特に南国系。バナナの樹なんて、幹から大きな葉っぱがいっぱい出ていて、その幹の真ん中から雌株(?)がダラーッと垂れ下がっていて、その先に無数の果実がワシャシャと生えていて。特に、静かな温室の中に私ひとりしかいないので、今にもこの葉やクキが襲いかかってくるのではないかと思ってしまいます。こんなときマンガだとまず手足に巻き付かれて身動きとれなくなって服を剥がれてそのあとあんなことやこんなこと、ってあなたそれ見るマンガが間違ってます。

ビクビクしながら温室から出てきて、でも外は寒い寒いと言いながらテクテク歩いていくと、公園には付き物な、子供用の遊び場にやってきます。当然こんな日に子供なんて一人もいませんがね。身体を使う遊具もあれば、どこかの百貨店の屋上から引き払われたと見られる100円稼働の汽車やパトカーもあります。


ロゴ入り

そしてその横には、巨大なビニール袋でできたトランポリン、よく自治体の催事等で活躍する、その多くはなぜかゴリラ型、とにかく、中に空気を送り込んでふくらませて、中に入ってあんなことやこんなこと、←いやしつこいですね、をするあの遊具がありました。こんな日に誰も来ないと思うのですが、今まさに空気を入れているところでした。ここのはふくらむと一体何の形になるのだろう、と思って近づいてみると(写真右上)……Nintendo? スーパーマリオみたいです。後でふくらんだのを見に来ようと思っていましたが、忘れました。

はっきり言って寒いだけなのですがさらにテクテクと歩いていきます。リンゴ並木があったりしたのですが、リンゴなんてやっとこれからつぼみがつき始めるかというくらいで、今の季節では枯れ木並木とでも称したほうが、まだ現状を正しく捉えているような気もします。それにしても園内はきれいに整備されています。果樹はもちろん、植え込み、芝生に至るまで完璧に手入れされていて、相当の費用がかかっていることをうかがわせます。

橋を渡り、道路をはさんで反対側の東地区へ。東地区は広いので乗合バスみたいなのが巡回しているのですが、運賃100円を取られるので乗るはずもなし。それにしてもこのバス、名前が「ハマちゃん号」ですよ。何でハマちゃんなんだ、って浜松の浜を取ってハマちゃんなのでしょうね。で、反対方向にもう1台同じ型のバスが走っているのですが……いやまさかね、浜松の松を取って「マッちゃん号」なんてことはないでしょう、いやーまさかまさかそんな安易な、ハイまさしくその通りでありました。

ハマちゃん号

先ほどのスーパーマリオに、そしてハマちゃんマッちゃんの絶妙コンビにテクニカルノックアウトされ、早くも完敗風味な私でありますが、めげずに園内散策を継続遂行します。えーと、ミカン園、年末で収穫終わってます。リンゴ園、まだずいぶん先です。ブドウ園、まだまだずいぶん先です。キウイ、モモ、ナシ、カキ、皆同様、花どころかつぼみもつかず。あのー、さすがにこんな私でもそろそろ気付いてきたのですが、冬に果樹園に来たところでほとんど何も見るものがないのですね。たりめーだろと言われそうですが、年がら年中どんな果物でも手に入る現代のお子様には当たり前ではないのですよブヒヒ。

ブドウ温室

仕方がないのでビニールハウスに入って、まだ細くて心細いブドウの樹の様子を見てみたり。たった3本のブドウの木から、いずれはこのビニールハウス全体を埋め尽くすほどの枝が生えるなんて、生命の力強さを感じずにはいられません。ってもう無理矢理まとめようとしていて自分で自分が痛々しいです。ただ、入り口横にあったこのハウスの制御パネルを見ると、「午前光合成」「午後光合成」「転流促進」「呼吸抑制」等のモードがあって、時間毎にプログラムして実行できるようになっているのにはビックリ。他にも、日射量や気温を条件にして自動的に遮光カーテンの開閉を行えるようになっていたりして、ビニールハウスの自動制御システムがこんなに進んでいるということには驚きましたよ。

寒いとか果物がないとかブツブツ文句言いながらも、結局一番奥のところまで歩いて、園内をほぼ完全に見て回りました。実はけっこう広くて、総面積は東京ディズニーランドと同程度だとか。一応夢や魔法を演出しようと試みたのか、園内のそこかしこにあるスピーカーからはリチャードクレイダーマンのピアノとかが聴こえてきて非常にうっとうしく、これならミッキーも目じゃないぜって具合でした。

売店で、浜松市フルーツパークチョコクランチクッキー(350円)をおみやげに購入します。発売元をよく見たら愛知県豊橋市でしたけどね。売店のおばちゃん「お兄さんひとり?」「はい(悪かったな!)」「こんな寒いときによく来るねぇ」「ハァその……えーと……公共事業とかの研究の参考にと思って……」大ウソです。でも、この寒いときにデートに来ていた若い男女も1組見られました。春ならばその目的にも耐えると思いますが、はっきり言って今日は最悪だと思います。

まぁ急ぎ足でざっと回っただけでしたが、結局園内に1時間半くらいは滞在していました。ゆっくり回れば2時間以上は楽しめるんじゃないですか。それにしても本当にここ、これだけの維持費をかける意味があるのでしょうか。気になったので早速浜松市のページで資料を探すと、入園者数の推移が出てきました。初年度の平成8年度が6ヶ月間で40万人、平成9年度は1年間で40万人、平成10年度は24万人と、倍々ゲームの逆数をとって入場者は少なくなっています。これ以降の統計はWebには出ていないのですが、かなり厳しい数字でしょうな。もちろん、観光だけが目的の公園ではなく、地元果樹農家のバックアップという意味合いもある施設なのだから、数字だけで単純に評価することはできないのですが。

帰ってきて雑務をしたりしてそれから学校へ。Webエントリーシートって、別の企業に出したのを取っておけばまた使えた推敲することができたのに。え、企業に提出する書類は全てコピーを取っておくのが常識ですか、ハイ失礼いたしました。翌朝まで学校でまったり。


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