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1999/12/21 Tue 快晴 極寒 「凄いけど分かりません」


  • 起きたのは昼です。今日は朝から授業があるというのに何やってるんですか。昨日ヤマハライフサービス本社店で購入した弁当を食して学校へ。授業の午後の部を拝聴して、それから今日は情報学の開祖的存在である吉田民人大先生の講演を聴きに行きます。静岡大学情報学部なんか(なんかというのは失礼ですね)にこのような大先生が来ていただけるとは、先月の三宅なほみ氏に続いてすごいことです。

  • 講演の題目は「大文字の第2次科学革命」です。定冠詞つき、かつ大文字で表記される固有名詞としての「科学革命」は、ニュートン力学に代表される西洋近代科学の成立を意味しますが、今回はそれを「大文字の第1次科学革命」とします。そして、DNA論・分子生物学といった分野の登場を、題目にもある「大文字の第2次科学革命」と位置づけます。

  • 普通、相対論や量子論はニュートン力学を突破し科学全体の枠組みに大転換をもたらしたなどと言われます。しかし今回の講演では、相対論・量子論は従来通りの物質エネルギー世界の大枠の中での科学革命に過ぎないとし、DNA論のような分野は「記号情報とプログラム」という、物質エネルギーの世界にとらわれない新しい科学の枠組みを生み出した「大文字の科学革命」であると捉えているのです。遺伝情報の発現は物理化学法則に支配されますが、変異と選択によって決定される遺伝情報そのものは、物理化学法則に支配されないというわけです。

  • そういった主張を中心に、文理融合やら学際性やら、自然物の科学(理学等)に対する人工物の科学(工学等)やら、物質エネルギー空間に対する情報空間やら、大変幅広い話題が展開されます。あらかじめ今回の講演のベースになった論文に目を通しておいたのですが、でもそのときは何が何だかもうさっぱりという状態だったのですが、今回お話として聴いてみるとなかなか分かりやすかったです。といっても半分も理解しているか怪しいところなのですが。

  • というわけで、あんまり分かっていないくせに生意気に質問などしてみたら、回答が難しくてよけいに分からなくなってしまいましたよ。まぁしかし、物質エネルギー空間に対する情報空間の中でも、最も新しい種類である電子デジタル情報空間の最初の住民は我々なのである、という誇りを持ってやっていきましょうという結論に私の中では勝手にさせていただきました。ムチャクチャ勝手ですな。

  • 帰ってきて、今日こそは何か作ろうと思っていたのですが、ヤマハライフサービス本社店がもう閉まってしまったので、冷やご飯にチャーハンの素をぶっかけて炒めて簡単に済ませてしまいます。全くいいかげんな。

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