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1999/09/11 曇一時雨 暑 「富士総合火力演習」


  • 今日は御殿場の自衛隊東富士演習場で行われる総合火力演習を見に行きます。御殿場までは国道1号バイパスと東名高速で2時間少々かかりました。入場券に「車をとめるには駐車券が別に必要です」と書かれていたのですが、自衛隊板妻駐屯地になぜかとめることができました。無料です。駐屯地から演習場まではバスが出ています。これも無料です。全部防衛費から出ているのでしょうか。

  • それにしても、パンフレットの表紙にあるこの売り文句はどうかと思いますよ。

    映画ではない、本物の迫力をご覧下さい。

    エンターテインメントじゃないんですから、何もこんなこと書かなくても。
    戦車でポン ←あと、こんなキャラクターもどうですかね。これじゃ、「戦車でポン」って感じですけど。

  • 演習を見に来ている人もかなりの数で、1万人くらいはいるようです。迷い人呼び出しの放送では「福岡県からお越しの……」と流れることもあり、全国各地からその手のマニアたちがやってきているようです。最前列にはバズーカ砲のような望遠レンズのカメラを手にしたマニアたちが陣取っています。バズーカ砲でバズーカ砲を撮るという。

  • しばらくして、演習が始まります。放送が、女の人の声から男性隊員の声に変わります。次々に出てくる装備品の説明があります「有効射程は○○m、これにより接近する敵部隊を撃破します」撃破のところだけそんなに力を入れて言わんでくださいよ。それに続いて、無線通信がリアルタイムで流れます。「○○mm無反動砲、発射」「弾着、今」

  • りゅう弾砲   90式戦車主砲
    爆音、爆風もさることながら、放送される通信の緊張感や、カメラを手にして離さないマニアの姿にも要注目です。中には、カメラなど持たず、巨大なマイクを手に音声の収集のみに全神経を集中していた変わり種のマニアの姿も見受けられました。

  • 10:20から30分間行われた前段の演習が終わり、30分の休憩をはさんだ後に後段の演習が始まります。後段は、約3000m先が敵に占拠されているという想定の下、前進する中隊とそれを支援する戦車部隊の活動を、一連の流れに沿って見せる演習です。前段で紹介された装備品が次々と登場し、様々な装備による攻撃が入れ替わり立ち替わりで行われます。

  • 最後には煙幕であたりが何も見えなくなるほどの後段の演習も、30分ほどで終了です。それにしても、この1時間の間に何発の砲弾が使用されたか分かりませんが、合計すると軽く億は超える費用が費やされているのでしょうな。200mmを超える日本最大の砲も登場したくらいですから、一発500万円くらいの砲弾もゴロゴロあるのでしょう。あらためて、自衛隊は世界で三番目に金のかかっていると言われる戦力であることを確認しました。いやいや、装備がどれほどのものかはともかく、自衛隊は戦力ではないのでしたね。

  • 確かに「映画ではない本物の迫力」を味わうことができましたが、見終えた後に何とも言えない気持ちになる演習でした。少なくとも、他の多くの観客がしたような拍手をする気にはなれませんでした。最後に、その他に注目すべき点は、一台の90式戦車の装甲にピカチュウが描かれていたことでしょうか。

  • 何千とも万とも言える大勢の人が一斉に帰るので、バスは大混雑です。あまりにバスを待つ列が進まないので、歩いて駐車場まで帰ったほうがはやいのではないかと思い歩き出したのですが、駐車場に到着するまでに1時間かかってしまい、結局バスを待っても同じくらいの時間だったようです。

  • 東名高速を裾野ICから富士ICまで走っている間、かなり激しく雨が降っていたので、静岡から浜松までバイクで帰るのは悲惨だと思っていましたが、富士で下道へ下りるころには雨も止み、無事に浜松まで帰ってくることができました。帰る前に学校へ寄り、総合火力演習のパンフレットをスキャナで取り込みます。全部ここに載せようかとも思いましたが、さすがにまずいかと思いやめました。

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